データ分析会社DataReportalが最新のTikTokユーザー調査を発表し、タイの人口のほぼ半数が月間アクティブユーザーであることが明らかになった。Insider Intelligenceのデータによると、タイのソーシャルメディアユーザーの49.3%がTikTokを利用しており、これは世界各国の中で第1位となっている。タイに続いて、ユーザー普及率が高い国はアメリカ、ベトナム、メキシコ、ブラジルとなっている。
一方、Insider Intelligenceのデータによれば、ユーザー数の絶対数ではアメリカが1億1,330万人で最多であり、タイは4,030万人で8位にランクしている。この人口基盤の違いを考慮すると、タイの普及率データはさらに印象的なものとなる。
タイではEコマースが急速に成長しており、2023年から2027年の間に11.93%の成長が見込まれている。2022年時点で、タイのEコマースの26%がソーシャルコマースであり、その割合は依然として増加している。多くの販売者がTikTokに殺到し、タイはインドネシアとベトナムに次いで、東南アジアにおけるTikTokの第3の市場となっている。しかし、TikTokのソーシャルコマース部門であるTikTok Shopは、ジャカルタ政府がソーシャルプラットフォームのEコマースへの直接参加を禁止したことを受け、インドネシアでの営業を停止した。
東南アジア最大の市場でのEコマース事業の閉鎖は、TikTokに大きな影響を与えることは確実だ。特に、他国のオフライン小売業者もインドネシアの措置に追随し、禁止を求めてロビー活動を行うことが予想される中、その影響は大きい。タイの取引競争委員会は、デジタルガイドラインを通じてTikTokなどのEコマースプラットフォームをさらに規制することを検討している。東南アジアにおけるTikTokや他のEコマースプラットフォームの今後の展開については、まだ予断を許さない状況だ。