シンガポールのチャンギ空港は、乗り継ぎの時間をより有意義に過ごせる新たなサービスを発表した。2025年8月1日より、乗り継ぎ時間が5.5時間以上ある乗客を対象に、セントーサ島の無料ガイドツアーの提供が開始する。このツアーは、シンガポールの魅力的な沿岸リゾート地であるセントーサ島の主要な観光スポットを2.5時間で巡る内容となっており、乗り継ぎ客にとって貴重な体験の機会となることだろう。
トランジットツアーの詳細
このツアーは、リゾーツワールドセントーサと新設された「Sensoryscape」を含む複数の魅力的なスポットを訪問する。Sensoryscapeは、350メートルにわたる没入型の歩道で、花の映像投影、環境音響、芸術的にライトアップされた庭園を通り抜ける体験を提供する。また、ツアーにはリラックスしたビーチクラブやウォータースポーツで知られるシロソビーチへの立ち寄りも含まれている。
さらにツアー参加者は、有料のオプションとして「Wings of Time: Fireworks Symphony」のチケットを追加購入することができる。これは音楽、レーザー、水の演出、花火を組み合わせた野外ナイトショーで、料金はツアー中に徴収される。8月末まではプラナカン風の光のインスタレーションの見学もツアーに含まれる。
セントーサ島の魅力と人気の高まり
かつて英国の軍事基地であったセントーサ島は、現在ではシンガポールで最も訪問者の多い場所の一つとなっている。セントーサ開発公社のデータによると、2023年から2024年の間にセントーサ島を訪れた観光客は1,600万人に達し、前年同期比で20%の増加を記録。セントーサ島が観光地としてますます魅力を高め続けていることを明確に示している。
参加方法と注意点
セントーサ島のトランジットツアーに予約するには、パスポート、搭乗券、ツアー予約確認書、および必要に応じて入国ビザが必要となる。注意が必要なのは、参加者はシンガポールの入国審査を通過せず、乗り継ぎエリアに留まる必要がある点である。予約はターミナル2（ゲートF50付近）とターミナル3（ゲートA1〜A8付近）のサービスカウンターで行うことができる。他のターミナルにいる乗客は、乗り継ぎゾーン内のスカイトレインを利用してターミナル3へ移動する必要がある。
ツアーは、チャンギ空港での乗り継ぎ時間が5.5時間以上24時間以内の乗客が対象となる。ツアー開始の90分前までに集合場所へ到着し、出発時の入国審査に備える必要がある。出発便が午後5時30分前、または午後11時30分以降に設定されている場合、午後7時から午後9時30分に計画されているツアーに参加することが可能である。なおツアーの参加枠には限りがあり、先着順での案内となるため、早めの予約にしておくと良い。
まとめ
シンガポール、チャンギ空港が提供するこの無料のセントーサ島トランジットツアーは、乗り継ぎ客にとってシンガポールの魅力を手軽に体験できる絶好の機会である。限られた時間の中でも、リゾート、文化、自然といったセントーサ島の多様な側面を垣間見ることができ、旅の体験を一層豊かなものにするだろう。
